SR400

 パタパタという音が後から近づいてきた。
 どんなバイクだろうと気持ちが集中した。
 私の横をSR400が通りすぎた。

 アクセルを少し、開けたのだろう。
 ゆっくりと、40kmくらいで、通り過ぎた。
 ゆっくりと走り去るには、パタパタという排気音で十分。
 私は歩きながら、その音に神経を集中した。
 単気筒で、軽く流すバイクの使い方がそこにあった。
 単気筒の400。
 ヤマハの名車となってきた。
 名車はユーザーが育てるものである。